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起業する人は長生き?定年後起業のすすめ

起業する人は長生き?定年後起業のすすめ

生涯現役の生き方がシニアにとってテーマになってきています。サラリーマンが定年を終わり、やれやれと悠々自適の老後生活をおくるだけの余裕のある年金は期待できなくなってきているのです。政府は70歳まで働ける環境づくりをすすめ、企業に定年延長、定年制廃止、70歳までの継続雇用などを求めています。背景は年金制度の財政破綻です。年金支給年齢は現在の65歳以上は変えないと言っていますが、政府・厚生労働省は70歳からの支給年齢の延長の環境づくりをしています。

これからのシニアからの生涯現役の生き方の問題として、雇われるのではなく起業を考えていくことが重要な視点です。起業では60歳以降の生き方を熟慮し、起業のテーマを発酵させていかなければなりません。定年前の年代から考えていくことが必要なのではないでしょうか。目的・目標を持った人生は生きがいがあるものです。

    1.定年後に起業するメリット

    多くの企業がとっている定年対策は、60歳の定年制は変えずに、65歳まで継続雇用制度です。1年ごとの雇用契約の延長更新で非正規雇用の契約社員形態です。仕事内容が現状維持の人は幸せです。余剰人員を抱えている会社では雑用・軽作業業務しか与えられていない場合もあります。給与は現役時の3・4割ダウンなどですがそれは恵まれている状況で、中には時給1,000台に抑えられている場合もあります。このような継続雇用の現状を考えると定年後に起業するメリットには次のような点があります。

    ①独立により定年のない生涯現役の人生が送れる

    独立は企業の束縛から脱し、定年のない自由な自己実現の人生を追求することができます。

    ②消費的生きがいから生産的生きがいへ

    リタイアした人の関心は、旅行、趣味、ゴルフ、観劇、グルメなど消費的な生きがいが中心です。時間を持て余している人が多い現状です。仕事をしていけば、人の役に立つなどの張り合いが生まれ、生産的な意識になります。今までできなかったことがテーマにできれば生産的な生きがいになります。

    ③年金併用で不安の少ない起業が可能

    生活は年金がある程度あり、一般的には子供も独立し、家庭生活の不安が少ないため起業へ挑戦しやすくなります。

    ④うまくいけば収入が得られ豊かな老後生活が送れる

    事業が軌道に乗ればまとまった収入が継続的に得られます。

    2.起業は定年前から準備しておくべき?

    起業はできれば定年前から準備しておいた方が良いでしょう。もちろん人により事情がありますので定年直前でも準備は可能です。定年前からの準備では次の点があります。

    ①起業の決断

    起業への不安、リスクを恐れる意識があり、起業への興味関心があり研究・情報収集しても決断できない場合があります。定年前から熟慮すべきで、決意を確固たるものにしておけば成功率が高まります。

    ②何をやるかの起業テーマは明確か

    起業で重要なポイントは「何をやるか」と「何ができるか」です。この起業テーマの絞り込みはすぐにはできません。定年前から準備しておくべきでしょう。提供する商品・サービスを絞り込むことができれば成功率は高まります。

    ③事業母体の選択

    個人でやるか、仲間とやるか、株式会社でやるかなどです。個人で開始し起動に乗ったら株式法人化もできます。法人取引主体の事業であれば最初から株式会社が適当です。モノを売ったり買ったりする事業はネットショップ以外では株式会社が妥当です。

    ④起業資金の準備

    何をやるかによりますが、店を開きたいなどの場合は資金がかかります。立地や面積、業種による設備内装などで、どのくらいの資金がかかるかは想定しておく必要があります。そのために資金の準備が必要です。退職金の一部を充てる、一部を国民生活金融公庫の創業融資を借りるなどの、資金対策をしておかなければなりません。退職金を使用する場合は配偶者の了解も得ておいた方が良いでしょう。

    3.定年後の起業には、どんな経験、素質があると良いか?

    シニアからの起業分野、起業スタイルでは今までの経験がある分野は「できること」として有力です。

    (1) 経験、キャリアがあると良い分野

    ①資格業、コンサルティングサービス型

    事務系ホワイトカラー分野の資格業や専門コンサルティングサービスです。

    ②営業サービス型

    営業関係は年齢に関係なく実績を上げられる可能性のある分野です。今まで勤めていた企業の営業代理店などを務める方法もあるでしょう。

    従来の勤務先企業で従来業務を契約社員として一部行いながら、グループの新規事業の営業も行う企業を設立し独立した人がいます。不動産売買仲介、太陽光発電設備販売事業を行うAさん(64歳)です。Aさんは不動産会社勤務などを経て大手石油販売会社の子会社に転職。その誠実な仕事ぶりから勤務先から信頼され、Aさんの不動産業務歴を知った会社の太陽光発電事業部の担当者から太陽光発電施工の新事業の営業への協力を依頼されました。報酬支払の関係から独立した法人を設立したらどうかと勧められ、協力会社として独立することになりました。60歳を過ぎ会社と接点を持ちながら事業展開する、シニアからの勤務先企業との提携型独立を果たした例です。

    ③技術専門サービス型

    キャリアのある定年退職後の技術者などによる低価格の専門サービスのニーズがあります。建築設計などの経験者による耐震建築や建築監理やコンピューター技術者によるITコンサルティングなどです。小回りがきき価格訴求がポイントでしょう。

    大手IT企業を早期退職しIT関連事業やホームページ制作事業の会社を設立したのがHさん(66歳)です。大規模システムが中心だった企業勤務時代のキャリアではなく、中小規模のユーザーニーズに対応するインターネット技術を新たに学び直しました。そして、地元の市民大学のホームページの制作や地元企業のネットショップ制作、農家のハウス栽培設備の遠隔管理システムの開発などをしてきました。大企業時代では得られなかった顧客の直接の反応や感謝がHさんのやりがいです。

    (2) 経験、キャリアがなくても、自分の興味関心や素質があればできる分野

    ①人と接するのが好きな人

    ・ホームサービス代行型

    家事代行、ハウスクリーニング、営繕、植木の剪定、配水管清掃などの家庭生活周辺の代行サービスです。サービス精神やマナーのしっかりしたシニア層が従来型の職人にとって代わる可能性もあります。

    ・趣味を生かした販売サービス型

    シニアからは趣味も生きる術の1つになります。趣味に精通した人がアドバイス販売したりサービス提供したりする分野です。音楽、バイク、つり、スポーツ、陶芸、手芸など多様です。

    ・介護サービス型

    60代などのシニア世代にとって80代90代の親の介護は自分自身の問題です。ユーザーニーズがわかり老老介護も身にしみる課題です。また介護保険事業は介護保険で保障された事業であり、事業規模も小規模で、NPO法人でも参入できることから、シニアの参入事業のジャンルとして有力です。NPO法人は設立資金がかかりません。

    定年後まったく未経験の介護関連事業に進出した人がいます。介護タクシーの分野で個人事業を起業したTさん(62歳)です。大手企業に勤めていた定年前は、再雇用制度で65歳まで勤務先で働くつもりでしたが、亡くなられた母親の介護で苦労した体験から、セカンドライフは介護関係の仕事をしようと考えるようになりました。もともと旅行やドライブが好きなことから介護タクシーという分野を知りました。介護タクシーとは車椅子に乗ったまま移動できるサービスで、病院などへの送迎や旅行の手伝いをします。Tさんは自動車の第2種運転免許をとり、介護車輌の購入などを進め開業にこぎつけました。

    介護タクシーは免許資格も走行に関する料金も基本的には一般タクシーと同じですが、町を流すことができないためお客様はすべて予約制です。そのため病院や介護施設、老人ホームなどへの営業が欠かせません。仕事の苦労はありますが、多くの人に感謝されリピーターになっていただくことで、自分の存在意義が感じられる最高の仕事だという実感があります。家や施設にこもりがちになる要介護の高齢者たちに、できるだけ外出して人生を楽しんでもらいたいというのがTさんの願いです。

    ②パソコンやインターネットによるネットビジネス

    インターネットの利用技術が進み、特別の知識や技術がなくともネットビジネスが可能な時代になりました。シニアにとっても可能な第1の分野はネットショップでしょう。商品のオリジナリティ、差別化がポイントです。

    4.早期退職はすべき?

    早期退職制度は会社によりまちまちです。また、リストラにともなう随時の退職勧奨の企業提案があります。大手企業で早期退職の優遇制度があれば検討課題になるでしょう。しかし、その他の企業ではさほどの優遇制はないのが実情ではないでしょうか。

    早期退職は、あくまでも個人の事情で判断し自分の起業テーマが煮詰まっていて、タイミング的に起業にプラスになるならば検討に値するでしょう。

    ただし、起業テーマのビジネスが営業に関するもので人脈が重要な場合は、相手のキーマンが定年になる前にコンタクトをとっておくことが起業にプラスになります。営業にプラスになる人脈があっても、相手が定年になったら力がありません。人脈は同年代が多かったりしますので、相手の年齢も考慮すべきです。このような場合は自分が早く起業し営業開始できる早期退職もタイミング上検討課題になります。

    まとめ

    人生100年時代と言われています。定年が60歳としたら、定年後の人生の期間が長い現実があります。ただし、ただ長生きできれば幸せなのでしょうか?植物人間になれば、また、重度の介護になれば、病気になれば、むしろ長生きは不幸せなのではないでしょうか?

    要は健康寿命が重要です。さらに重要なのは生きがいです。生きがいがあり健康であることです。生きがいがあれば結果的に健康でいられる可能性も高まり長生きもできるものでしょう。生きがいでは生涯現役の価値観を持ち、雇用では年齢制限があるので年齢制限のないシニア起業は大きな人生のテーマです。

    この記事を書いた人

    上田信雄

    上田信雄

    終活ライター、ビジネスライター、キャリアコンサルタント 一般社団法人 高齢者活躍支援協議会 理事 著書(ペンネーム上田信一郎)に、「“社畜”と言われようと会社は辞めるな!」角川マガジンズ角川SSC新書、「サードジョブ」講談社、「60歳からの仕事ガイド」実業之日本社、“現代「手に職」ガイド”実業之日本社 など多数。