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海外のリゾートエリアに安らぎの棲家を求める - 暮らしとお金のコラム

親が元気なうちにやっておくこと&知っておきたいこと。人生を豊かにするためのお役立ち情報をお届けします。

海外のリゾートエリアに安らぎの棲家を求める

リタイアメントを期に、海外移住をお考えの方へのご参考になればと思い、筆を取りました。海外への移住は安らぎの地を求める、人生最大のイベントの一つになると思います。確かに、今までの人生においても、いくつかの転機があり、その都度それなりに適確な判断を下されてきたはずです。進学、就職、そして結婚などにまつわる付帯事項として、それぞれに転居も存在したはずです。

しかし今回の決断には、今までとは違う意味での不確定要素が加わってきます。もちろん彼の地には、すでに数多くの先人たちが住んでいるわけですから、不確定要素というよりは、未確認事項といった方がよいのでしょうけれども、それらを一つひとつ確認するところからすべては始まるといわなければなりません。それらの多くは、日本国内にいる限りあまり意識する必要がなかったもので、大きく分けると以下のようなものがあると考えられます。

・政情が安定しているか
・ 治安が良いか
・ 気候が温暖で安定しているか
・ 自然災害の有無(地震、津波、火山活動など)
・ 日本とのアクセスが良いか(直行便の有無と飛行時間)
・ 為替レートが安定しているか
・ 医・食・住と物価全般について日本との比較
・日本語が通じやすいか

上記項目についての確認をする上であらかたの部分は、インターネットや旅行者用のガイドブックで調べることが可能です。しかし、実生活で必要な細かい事実確認については、一つひとつ身を持って体験し、自らの感性で確かめていくことが必要になってきます。

    (1)ロングステイのすすめ

    インターネットや旅行者用のガイドブックでは、特別な目的や年齢別に詳しく書かれてはいないため、やはり自分の実生活に必要な細かい事実確認は、現地で自らなされるべきでしょう。かつて駐在員として現地で仕事をされた経験や長期出張をされたことがある方は別ですが、このようなことのない限り、一般的には、まず、一足飛びに移住ということではなく、将来住んでもよいと思われる、漠然とあこがれを抱くエリアにロングステイすることから始めてみるのがよいと思います。

    肩に力を入れずに、とりあえず住んでみるということが、この時点での重要なポイントでしょう。通常、ビザなしで滞在できる3カ月程度のロングステイをすれば、ガイドブックには書かれていない、実生活に必要な医療、食事、住環境や交通手段などの不可欠な要素が、日常生活の一部として、はっきり分かってくると思います。

    そして、現地の便利さ、時間の使い方、ゆとり、価値観、そして現地の人たちとの関わりあいなどを通して、もう3か月滞在を延ばしてもよいものか、そろそろ移住のための手続きを始めてみるのか、それともほかの地に移るべきなのか、順を追って考えていけるようになると思います。はじめからビザの取得条件でエリアを限定していくよりも、住みたいエリアの住みやすさを見つけ出すことが先決で、このようにエリアを決めてから、ビザなどの移住に必要な方法を研究していけばよいのではないでしょうか。
    一つ申し上げておきたいことがあります。実際に住んでみると、今までお客さまとして現地の人に接していたうちは、みんな親切にしてくれ、また自分の現地語や英語も理解してくれようとしてくれていましたが、いったんこちらが現地人になって、立場が変わった場合にはいきなり無理解になる人たちもいるので注意が必要です。

    (2)目的を定める

    住みたいエリアを決定していくうえで、その要素の一つに、生活に目的を持たせるということもあると思います。無目的に移住したとしても、日本人の、特に我々世代の人間が何もせずに過ごせる期間は、1カ月かせいぜい2か月といったところでしょうし、観光目的での滞在にも限度があります。
    理想をいってしまえば「今は仕事で忙しいけれども、リタイアした後にどうしてもやりたいことがある、将来はこれをするんだ」という目的を、過去に持っていた時期があるとすれば、そのための手段として、移住先を決定するということもあり得ると思います。ただ「のんびりしたい」というだけでは近い将来退屈という人生最大の敵に遭遇することになるでしょう。

    これとは反対に、ある目的をもって海外に移住する場合、移住が単にその目的のための手段にすぎないとなれば、目的が達せられたと判断されるまでの間は充実した時間が続くことになり、結果としてよい人生だったということになるのではないでしょうか。
    ところが、一口に目的といっても人それぞれ多種多様。少し挙げてみるだけでも、魚釣りやトローリング、昆虫の採集や収集、楽器の製作や演奏、キルトの製作、飛行機の操縦、オーロラの撮影、ワイナリーの経営など、数え出したら本当にきりがありません。また、それほど大げさなことではなくとも、一般的に欧米諸国では生涯教育の場が数多く提供されています。
    いわゆるCommunity Collegeへの入学もその一つです。英語教育を含めて、自分の興味のある分野について、よりその知識を深めることを目的として地域の大学に入学するというのもある意味目的の一つになるのかもしれませんし、目的を見つけるために大学に入り直すということ自体が一つの目的になるのかもしれません。多くの学校で留学生用のビザを発行していますので、学部などの選定とともにビザについても資料などを請求してみるものよいと思います。
    また、滞在先の選択についてですが、私は多少割高だと感じられても、やはり長期滞在も可能な平均的なホテルなどを滞在先とする方がよいと思います。ある程度の観光も兼ね、情報収集のアンテナを張るわけですから、快適な住環境を確保することが先決だと思います。

    (3)地域別に見た特筆すべき移住プログラム

    数ある国々の中で移住プログラムについて特筆すべきものを、いくつかかいつまんでお話ししたいと思います。各国の移民法等は予期なく変更されることがありますので、最新の情報については、それぞれの大使館または領事館のHBで随時確認することをおすすめします。

    ①ベリーズ

    中南米、カリブ海沿岸で唯一の英語が公用語の国で、リタイアメント用の移民プログラムがあります。
    今すぐにリタイアしなくても、45歳以上で、月収2,000ドル以上の収入を証明することができれば、このプログラムを活用することが可能です。この証明のうちには、年間24,000ドルのベリーズの銀行口座への入金(分割可)なども含まれ、これにより1年間の滞在許可証(Qualified Retired Person Residency Card)が発行されます。ただし、この滞在許可証を有効にするためには、年間に最低1か月のベリーズへの滞在が義務付けられています。

    詳しくは,Government of Belize : http://www.belize.gov.bz/ やBelize Tourism Board:https://www.belizetourismboard.org をご覧ください。

    ②サイパン、テニアン、ロタ島

    月1,500ドル以上の賃借料の物件に居住することで、2年にわたる滞在許可が与えられます。また、これとは別にサイパン島では100,000ドル以上、テニアン島、ロタ島では75,000ドル以上の直接投資によるコンドミニアムなどの購入により、リタイアメントビザの取得が可能となります。ただし現在のところ日本からの直行便が飛んでいないため、最も近い海外ではなくなってしまいました。

    詳しくは、U.S. Citizenship and Immigration Services のNorth Mariana Islands E-2 Visa 関連のサイトhttps://www.uscis.gov/e-2c をご覧ください。

    ③アメリカ合衆国

    現在は直接リタイアメントにかかわるビザの発給は行われていませんが、1回90日までの滞在で、年間3回程度、合計半年程度までの滞在が一般的にみとめられています。日本人の移民数、日系企業数ともに世界の国々の中で断トツの規模であるため、日系コミュニティーに関連した現地での起業や投資対象も数多く存在し、これら新規事業などに関連するビザの発行なども多種に渡っています。また、IT関連をはじめとした多くの産業や、学術、芸術、スポーツ、アニメなど、多くの分野で日本との関わりが強く、滞在中の楽しみも多いと考えられますし、日系企業の駐在員の家族を対象とするような英語学校も数多くあり、日常生活で困ることはほとんどありません。

    各種ビザについては、
    U.S. Citizenship and Immigration Services : https://www.uscis.gov/ をご覧ください。

    (4)生活のスタートアップに欠かせないもの

    最後に、上記の国々に関わらず、現地での生活をスタートするために必要な確認事項などについてお話したいと思います。

    ①移動手段について

    現地での交通手段、とくに公共交通機関はどの程度安全なのか、時間帯やエリアによるリスクは存在するのか、などを複数の人間に確認することが大切です。また、その後にレンタカーの契約をする場合には、長期割引があるのか、駐車スペースの安全確認と駐車料金の有無などを確認することも忘れないようにしてください。ただし、大手レンタカー会社については、HPでの予約が出発前に可能です。国際運転免許証の発給をお忘れなく。

    ②生活必需品や食料など

    まずは複数の現地大手スーパーマーケットを覗いてみましょう。物価の基準がハッキリすると思います。基本的に必要なものは現地スーパーで取り揃えられますが、日本食材に関わるものは、やはり日系スーパーですが、このごろは中国系、韓国系スーパーで、まったく同じものがより安く売られているケースが多くありますので、注意が必要です。また、日本の百均の海外での店舗展開はすさまじいものがあります。ぜひとも立ち寄られてみてください。

    ③携帯電話の加入

    長期滞在に欠かせないものの一つに携帯電話があります。SIMカードの購入やプログラムの申し込みなどについては、現地の大手キャリアの代理店で申し込みをされるのがよいと思います。ふつう、使用期間やデータ使用量によっていくつかのプランが選べますので、滞在期間に合ったものをお選びください。

    ④銀行口座の開設とATMカード(キャッシュカード))の申し込み

    日本からの国際送金を考え、現地銀行への口座の開設をおすすめします。1990年代に数多くの日系銀行が海外進出を試みました。現在は現地の銀行に吸収されているところがほとんどですが、旧日系銀行の中には日本人スタッフが支店長クラスで残っている支店も多くあります。日本に支店のある大手銀行での口座開設がおすすめです。チェッキングアカウントを申し込むことにより、ATM用のキャッシュカードが発行されます。現金の引き出しにも、またデビットカードとしても使えますので大変便利です。

    ⑤在留届

    事件・事故または災害に巻き込まれた場合の緊急連絡などのために、在留届を提出しておくことをおすすめします。日本国の在外公館の窓口業務時間は、それぞれ異なりますので、現地での確認が必要です。日本と現地両方の祝祭日は、基本的にお休みです。

    ⑥医療関係

    海外旅行保険に加入する際に、現地の医療体制についての基本は確認しておきましょう。保険のエージェントは特定の地域ごとに日本語の使える医療機関のリストを持っていますので、複数の病院等の情報を手に入れておけば安心です。また、現地に日本語電話帳がある場合には、数多くの日本人による医療機関が掲載されているはずです。

    (5)最後に

    以上いろいろな観点から移住について述べさせていただきました。これらの一つひとつの項目は、すべて日本との比較対照をもって考える必要があります。現在住まわれている地域に比べて総合的によりよい地域であるというのならば、即決で移住されてもよいのでしょう。ただし、隣の芝生はきれいに見えるもので、実際の生活を始めてみるといろいろな不自由があることに気づくことにはなるでしょう。

    日本と同等に政情が安定しており、治安もよく、気候が温暖で、自然災害も少なく、日本とのアクセスが比較的よいエリアで、為替レートが安定し、医・食・住、そして健康保険、どれをとっても日本と同じぐらいか、より安く、いざというとき日本語が通じやすい。もしこのような場所を世界中で探し出すとすれば、私の知るかぎりにおいて1か所しかないといわざるを得ません。そこは、日本です。

    まずはそのことを確認するために、ロングステイの海外渡航をするのもよいのかもしれません。その結果目的地を変えるごとに日本に一時帰国されて、日本のよさを再確認することになるかもしれませんが、最後にどのような結論を導くかはあなたご自身とご家族の判断にかかっています。よりよい憩いの場、安らぎの棲家が見つけられますよう、心からお祈りしつつ筆をおきたいと思います。

    この記事を書いた人

    Edo Hayashi

    Edo Hayashi

    不動産およびモーゲージ・コンサルタントとして、日米両国にて就業のかたわら、フリーランスのライターとして海外メディアにて主に経済記事などを執筆中。現在カリフォルニアおよび全米不動産協会会員。